005 夢
『僕は、お前達を倒す!!』
『リオン!!どうして・・・どうしてこんなっ!!』
リオンに向かって叫ぶ私
リオンは、すっと視線だけを私に向けて吐き捨てるように言った。
『・・・か。もう僕は、お前とは何の関係もない
消えろ』
『なっ・・・・リ・・オン・・?』
『気安く僕の名を呼ぶな』
『リオン!!お前なんてコト言うんだ!!!』
衝撃によろめく私に追い討ちを掛けるかのようにリオンが言う。
それに激昂したスタンは、リオンに向かって叫んだ
しかし、リオンはソレにひるんだ様子もなく虚空を見据えて静かに呟く
『僕の全ては・・・マリアンなんだ・・・』
「っ・・・はっ・・・!!!」
ガバッ
嫌な夢を見た。
今日で何度目だろう?
最近ではあまり見なくなったのに、
また回数が増えてきた
「もう・・・18年も経ってるのにね・・・」
そう、写真の中の人物に微笑みかける。
「リオン・・・・・」
愛していた
あの人からの最後の言葉は
まだ心を痛めつけるけど
―― どんなに辛くても
夢でもいいから もう一度 貴方に逢いたい ――