016 寒い日









「へくしっ!!」






「おい、風邪か?」






「うー・・・違うと思うけど・・・」






「あ、わりぃ馬鹿は風邪ひかねぇよな」







「うわ、さいてー。デビットの馬鹿ーだいっキライー」







ぶーぶーとデビットの後ろでは文句を言う。







デビットのほうも、最初は聞き流していたが






「だいっキライ」の一言で軽くダメージを受けたらしい。









「ほらよ」








といって、デビットはに手を差し出す。










「ん?なになに?」










「手だよ、手!!貸せっ!!」









「うわっ!!」









なかなか意味を解さないに痺れを切らしたのかの手をいささか乱暴に掴むデビット。









「こーすりゃ少しは寒くねーだろうが」









恥ずかしいのか、外気が冷たいのか解らないがデビットの頬はわずかに赤みが差していた。








おそらく前者だろうが。










「だから・・・キライだなんて言うんじゃねぇよ」











「へへっ・・・デビット」










「なんだよ」









「大好きだよ」