優しい貴方の隣に立つのに、私は汚れすぎてる
そう、思った
貴方の横に立つのに、私は汚れすぎている
だって、貴方は私と違って汚れを知らない世界にずっといたんだもの
貴方は急にマフィアのボスになることを宣告されただけだから
私達の
笑顔を忘れそうになることもあった
嘘をつくことに慣れた
人を殺す事に―――慣れた
そんな世界で生きてきた私の手は、真っ赤で
貴方に触れてもらえるほど、貴方に触れられるほど、キレイじゃないの
私には、貴方に笑顔を向けてもらえる資格すら
貴方達と一緒にいる資格なんて・・・ないのよ
だから、お願い
そんな笑顔を私に向けないで
貴方の笑顔は、眩しすぎる
「、どうしたの?行こう、皆待ってるよ」
「うん・・・ごめん、今行くから」
私は、怖いの
貴方の笑顔に照らされて、私の影が浮き彫りになってしまう事が
私は、汚れすぎているから
連載ヒロインの独白