「いつになったら先生は僕にデレてくれるんですか?」
「待たれても困ります
無いですね」
「今がツンデレのツン期なら、いずれデレ期がやってくるって僕は信じてるというのに・・・!!」
「残念ですね
そんなものは私と貴方の間には存在しないのですよ
一片たりとも」
「グスン・・・」
「最近良く泣きますね」
「貴方がもう少し優しくしてくれたら僕も泣かずにすみますよ」
「あー、じゃあどうぞ思う存分泣いてください
その身の水分が涙で枯渇するまで」
「酷い!」
「あ、斉藤君
この間のテストよく出来てたわよ?」
「あぁ、キミはいつぞやの斉藤君ではありませんか
あれですか、また僕と先生の恋路を邪魔しに来たんですか
串刺しにしますよ」
「私の生徒に手を出そうとしないでください」
「ぎゃあああああ!!痛い!!先生の愛が痛い!!」
「愛じゃないですメスです
はい、斉藤君言って良いわよー
あ、あと教室に置いてある私のサボテンに少しだけ水をあげてもらえるかしら?」
「おや、サボテン育ててるんですか?」
「えぇ、まぁ
それよりも血まみれでこちらに寄らないでください
白衣に血がつきます」
「良いではないですか
僕の血に濡れる先生も素敵です「もう一度逝ってきますか」すみませんでした」
「で、サボテンがどうしたんですか?」
「先生のことですから大切に育てているのでしょうね、と思っただけですよ」
「えぇ、まぁ
好きですからね」
「少しはその愛を僕に向けてくれると嬉しいんですがねぇ・・・」
「何か?」
「いいえ?
ただ、
一滴でもいい、一粒でもいい、零れ落ちた君の愛をください。
(そう思っただけですよ)
(もったいないので嫌です)
(グスン・・・)
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(長文100題 060)
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