「えー・・・今日もですか・・・・?」



「仕方ねえだろぉ。」



「ですよね・・・」




しゅん、と肩を落して落ち込むを横目で見、ため息をつく

ここ最近、以外のヴァリアーは任務で出ていて

どうも誰もいない間がつまらなくてイヤらしい



は仕方が無いと諦めたらしく、落ち込んだ背中をスクアーロに向けて部屋への道を歩き始めた

スクアーロはその背中をみてもう一度ため息をつくと、その背に向けて声をかける





「う゛おぉい!!」


「?なんです?スクアーロ」


「今日は、昼までには仕事が終わるぜぇ」


「!!

 はい!頑張ってくださいね!」





先ほどとは180度変わった満面の笑みを浮かべると、は軽い足取りで部屋へと向かった

その背中に今度は苦笑を浮かべながら「とっとと終わらせるかぁ」とスクアーロは呟いた





















「スクアーロ!こっちです!こっち!」


「う゛おぉい!俺は仕事上がりで疲れてんだぞぉ!?」


「私もスクアーロが早く帰って来てくれるって言ったから、早く仕事終わらせたんですよ!」



もう明日の分までとっとと終わらせたんですから!!と、鼻息荒くが言う

仕事とはあれだろう、拷問だろう

明日の分まで終わらせたというのだから、相当なピッチで行ったはずだ

今日と明日だったやつ、ご愁傷様

なんて人ごとのように考えながら

いつものヴァリアーのコートではないの嬉しそうな背中にふっと笑みを零して

ずるずると引きずられるようにして街へと向かうのであった

















「あ、かわいい!」



に連れられ、出た街で先程のように引きずられながらの買い物に付き合うスクアーロ

女性の買い物と言うのは総じて長い物であるから、例に漏れずの買い物も随分と長い

見事に彼女の荷物持ちとして機能しているスクアーロは、若干買い物に着いて来てしまったことに後悔していたりする



「う゛お゛ぉい!

 まだ終わらねぇのかぁ?」



「うー・・・あとちょっと待って!

 これ、買うかどうか悩んでるんですよ・・・」




右手でスクアーロを制しながら、ジュエリーショップのウィンドウとにらめっこする

の見つめるウィンドウの中には十字架のネックレスが煌めいていた




「あー・・・うん

 やっぱりいいや

 荷物重くて疲れましたよね?帰りましょう」



「いいのかぁ?」



「うん」



未練でも振り切るようにスクアーロの背をぐいぐいと押してジュエリーショップから離れる

スクアーロは黙って押されながら数秒思案したのちに、振り返った




「お前、ちょっとここで待ってろぉ」



「?」




持っていた荷物はそのままに、先程のジュエリーショップに足早に向かうと

数分の後に荷物を一つ、手に増やして帰ってきた

それを「ほらよぉ」と言い、ぶっきらぼうにに突き出す




「欲しかったんだろぉ」



「え、え?!

 で、でも悪い・・・」



「気にすんなぁ」




差し出された紙袋を前にわたわた慌てるにそれを押しつけると、スクアーロはすたすたと先に行く

受け取った紙袋を抱きしめると、は慌ててスクアーロの後を追った











嬉しいと笑うキミが好き


(ありがとう、スクアーロ!
 ずっと大事にする)
(!おぉ)


















おまけ



「スクアーロ!」


「?なんだぁ?」


「えっと・・これ、この間のお返しです」





「そ、それじゃ!」


「あらぁ、スクアーロ嬉しそうじゃない

 からプレゼントだなんて」


「う、うるせぇ!!」


「で、何貰ったのよ」


「お前に言う必要はねぇだろぉ」


「んもぅ、照れ屋さんね、いいじゃない!」


「あ゛、こらてめぇ!!

 何しやがる!!」


「・・・・・石ね」


「・・・・石だなぁ」


「・・・・砥石かしら」


「多分なぁ・・・」



・・・変わった子ねぇ・・・」


「あ゛ぁ・・・」


「まぁ、がんばりなさい

 スクアーロ」


う゛お゛ぉい!!なんでてめぇに応援されてんだぁ!!











後書き

超ベタ\(^0^)/←
超ありがち\(^0^)/←