その日、黒の教団ではあの噂で持ち切りであった。
「おい!!エクソシストと科学班がダック組んで今世紀最強のマジックショー
するって噂だぞ!?」
「「「マジックショー!?」」」
今世紀最狂のマジックショー!!
「ねぇねぇ…私達がマジックショーするって本当?」
「みたいねぇ。兄さんのことだからまた変なことでも考えてるんでしょ?」
教団の二大アイドルのとリナリーは浮かない顔をしながら
談話室で話をしていた。
「でも!!面白そうじゃない!?」
「出なかったら面白いかもねッ!私達、出ないって言いに行きましょうよ!」
「おっけぇw」
とリナリーが2人で科学班のコムイの元に行く間に、
天井から紙が大量に降ってきた。
「何これ?」
「「……は?」」
2人はその紙…チラシを見て固まった。
その内容はというと…
《明日、教団内で開催されるマジックショー!!
やはり注目は教団二大アイドルのとリナリー・リーの
メイドコスだろう!!さて、この2人はどんなもてなしをしてくれるのか!!
その他にラビ、神田ユウ、ミランダ・ロットー、アレイスター・クロウリーなど、
普段はエクソシストとして戦ってる人物のマジックにも期待大だッ!!》
チラシの写真には科学班の最新技術を屈したと思われる、CG画があった。
その写真とは何故かメイドコスをしているとリナリー。
「?今から兄さんをシメるわよ?」
「イエッサー☆」
かんかんに怒った2人はコムイの元に行った。
「兄さん!?あのチラシなに!?」
「コムイさん!!何勝手にやってんですか!?」
「いやぁ!リナリーにちゃん!どうだい?かわいいだろ?
ほら、本番に着る服ももうここにあるよッ!」
「私達、着ないからね!!ってゆうかそのショーにも出たくないの!!」
「えー何でぇ?」
「当たり前ですよ!!なんですかこのメイドコスって!!」
「可愛いだろォ?」
「室長ーーーーっ!!さっさと戻ってきてくださーーい!!」
「お?リーバー班長のお声がッ!じゃね☆」
「兄さん!?」
「コムイさん!?」
2人は話を取り合ってもらえず、また談話室に戻っていった。
「あれ?みんなもいたんだ?」
「あ、ホントだ…どーしたの?みんな、タメ息ばっかり…」
そこには、やけにテンションが低いラビ、アレン、ミランダ、クロウリーに
いつにもましてイライラオーラ全開の神田がいた。
「明日のショーのことですよ…みんな、出たくないんですよ」
「そうだよね…とくにユウちゃん…」
「黙れ。俺は機嫌が悪いんだ」
「見たらわかるよ…」
「そぉねー…どうしましょうか?」
「あっ!いい事思いついたw」
「え?」
の声にその場にいた全員が耳を傾けた。
「あのね、コムイさんが主催なんだから………」
「!!それ、いい考えねッ!!」
「ちっとはコムイに反省してもらわな俺らも困るさ」
「そうだよね!ラビッ!!」
エクソシストたちは一致団結した。
その名も『コムイを反省させ隊!!』
翌日の夕方、会場となる闘技場にはファインダー達や
科学班の人たちがが大勢来ていた。
「いーぃ?リーバー班長達にも協力してもらってるからちゃーんと
計画通りにね?」
「いいけど、とリナリーのメイド姿似合うさッ!!」
「ラビ!!私達も着たくて着てるわけじゃないんだから!!」
「わ、分かってるさ…」
「ユウちゃんも…」
「その言い方止めろ。」
「うんwオッケー!!」
《あーあー。只今、マイクのテスト中ー。おっけぇだね!!
今日は『エクソシスト&科学班のマジックショー』に来てくれてどーもありがとう!
司会は僕、科学班室長のコムイ・リーがやらせていただきます!!》
会場からは歓声が上がった。
「では第一のマジックはちゃんとリナリーによるものです!!」
舞台の緞帳(どんちょう)の部分にスポットライトが当てられた。
そこからはメイド姿のとリナリーがッ!!
観客の歓声が先ほどよりも大きくなった。
「えーっと。では、私、がこのマジックの説明をさせていただきますw」
「私、リナリーはマジックの準備をさせていただきますw」
「「よろしくねッw」」
大きな歓声の中、緞帳の隅のほうでラビ達が静かに出番を待っていた。
「しっかし、とリナリーは可愛いさねー」
「ラビ、どっちか一人にしてくださいよ」
「そんなんに決まってるさ!だってはオレの…」
「彼女になる予定≠ナすよね?耳にタコが出来るくらいききましたよ…」
「そんな酷いこと言うなよー!!」
そんな中、の説明が始まった。
「えっと、私達のマジックは題して『消失マジック』です♪
人を消して見せますw」
〈お?箱!!あの箱はどこさ!?〉
〈ここですよ!!神田は後ろから押してくださいよ。〉
〈モヤシのくせにうるせー〉
〈(むかっ)毎日、蕎麦を食べてる人よりマシですよ。〉
〈け、喧嘩は止めましょうよ!ね?〉
〈ミランダのいう通りさッ。な?クロちゃん!〉
〈わ、わわわ私はここで見てるあるから、4人でいってくるある!〉
《《は?》》
「あのー!箱の準備はいいですかぁ?」
「い、今行くさ!!」
喧嘩しながらも運びこまれてきたのは大きな黒の正方形の箱。
大の大人一人が悠々と入る大きさだ。
その箱は元から印のついたところに置かれた。
「ありがとーwみんなはそこにいてねッ
じゃあリナリー。箱、開けてくれる?」
「分かったわw」
リナリーが箱を開けると、その中は何もなく
ただの黒い壁が見えているだけだった。
「ご覧のようにタネも仕掛けもありません!!
しかしッ!!この中に入った人は消えてしまいます!!」
「「「「「「おぉっ」」」」」」
「じゃあコムイさん!!」
「へ?僕かい?」
「中に入ってくださーい!」
コムイはとリナリーに半ば強制的に箱の中に入れられた。
「じゃあ次は箱を鎖でぐるぐる巻きにしまーす!!」
〈えぇっ!?何だって!?〉
「コムイさんは黙っててくださーいw
じゃあラビ、アレン、ユウちゃんお願いねー!!」
「イエッサー☆」
「はいw」
「チッ…」
神田は舌打ちをしながらも箱に鎖を巻いていた。
「これで、コムイさんは出て来れませんw
そしてこの箱をラビ、アレン、ユウちゃんのイノセンスで壊してもらいますw」
「じゃあ私とが合図をしたらイノセンスで壊してねw」
「「「おぅ!!」」」
3人はこれまでにないほど団結していた。
とくにアレンと神田。今回はお互い、思いは同じのようだ。
コムイの抹さt……いや…コムイを反省させる!!
「このマジックには科学班のお力も借りました!!
リーバー班長達!ありがとうございましたw」
「、こっちも準備できたわよ♪」
そう言ってリナリーが持ってきたのはワイヤレスのボタン。
しかもそこにはドクロマークが書いてある。
「では秒読みいきまーす!!
ごぉー!よーん!さーん!にぃー!いーち!!」
「「「「「ゼロ!!!」」」」」
〈ぎゃぁぁぁああぁぁぁッ!!〉
ドゴォン
リナリーがボタンを押した瞬間、3人は同時にイノセンスを発動し
コムイが入っているはずの箱を破壊した。
「はい!コムイさんはどこに行ったのでしょう!?
以上!私たち、エクソシストのマジックでしたー!!」
これを聞き、観客達はハイテンションのまま帰って行った。
「すごいマジックだよなぁー」
「あぁ!!最高だぜ!!」
「でもよぉ、コムイ室長の叫び声が聞こえなかったか?」
「そーいえば…」
「気のせいだろ?」
「そーだなっ。でも室長が最後、どこにいったのかは謎だ」
「「あぁ…」」
コムイ失踪のまま、この『今世紀最狂のマジックショー』は幕を閉じた。
その頃、エクソシストと科学班はというと…
「リーバーさんたち、ありがとうございました!!」
「これで兄さんも反省したでしょっ」
「リーバー班長。コムイは結局どこに行ったんさ?」
「あー…教団の地下じゃねーか?オレもはっきりとは知らん」
「「「「「「「え?」」」」」」」
エクソシストは全員、唖然となった。
「まぁいいだろ?あの人のことだ。明日くらいには自力で戻ってくるさ」
「そうね…」
「コムイさんのことだもん。あの人の生命力はゴキ●リ並みって聞いたことあるしw」
「そうさっ。じゃあ…オレの部屋行くさ!」
「何で?」
「何でって…なんでもさ((汗」
「嫌。だって今からリナリーとお話するんだもん。」
そう言ってとリナリーは2人仲良くその場から去っていった。
「ラビ…ご愁傷様です」
「もうオレ…ホント、ヤダ。」
「まぁ、メイドは惜しかったですよね」
「アレン!!分かってくれるさ!?」
「分かりますよ…そこのパッツンには分からないみたいですけど」
「あぁ?何か言ったか?モヤシ…」
「別に…ただ単に『パッツン』という単語が出てきたので…」
神田が抜刀し、大喧嘩が始まってしまった。
「お、おつかれっしたー…」
ラビは巻き込まれないようにそっと自室に帰って行った。
その頃、達はというと…
食堂でお茶をしていた。
「ねぇリナリー…」
「何?…」
「私、思うんだけど…たまにはこの格好もいいかもねw」
「うん!私も思ってたw」
2人はメイド姿のまま、話に花を咲かせていた。
*あとがき*
おわぁ…マジックショーですよ。
メイドですって((笑
この作品は相互記念に様の為に書いたものです!
リクエスト通り逆ハーになっているでしょうか??
ちょっと心配ですけども…
これからもよろしくお願いしますねw
この作品はくろごま様のみお持ち帰り可です!!
ではではっ!!