ハジマリ
ここは・・・ドコ?
暗い闇の中、全ての五感を奪われたような感覚に陥りながらもそれでも辺りを見回す
ドコまでも続く深い闇の中に、ぽつりとただ一人自分だけが存在していた
闇の中に一人という言いようのない恐怖が私を襲う
誰か・・・
呼べる相手もいないのに呟かずにはいられない
それほどまでの絶対的な恐怖だった
しかし、やはり返答はない
期待していた自分が馬鹿みたいだ
自分の声だけが反響し、闇の中に響いた
私は・・・ダレ・・?
「やっとお目覚めか」
一瞬で闇の中から引きずりだされた私は、相手の声は聞こえるものの相手の顔は焦点が合わず確認することが出来ない
「流石崩玉と言うべきかな。こんなに簡単に成体が誕生するのだからね」
声からして男、ということは分かるがやはりまだ顔は分からない
「さて、君にも番号を与えなくてはね」
男がうごいたのが分かった、同時に私の顎に手を当ててい上を向かせている
正面にははっきりとはしないが男の顔が合った
「どうやら君は破面の中でも特別なようだからね、0の数字をあげよう。
名は・・・そうだなでどうだい?」
「わ・・・たしの・・・名前?」
「そう、君の名だよ」
「・・・私の名・・・・」
視力も回復し、目の前の男の顔がようやくはっきりとする
最初に視界に入った男の目は、狂気にも似た色を帯びていた
虚・・・否、破面となった私を一瞬でも震え上がらせるような・・・
「あなたは?」
「私の名は藍染だ」
「藍染・・・」
おずおずと男の名を尋ねると、予想よりも優しい声で返される
先程までは全く分からなかったのだが、周囲には私と同じ破面がいた
「さぁ・・・共に臨もうじゃないか
空白の座の終焉を」
スタート地点は終焉を臨む