「私の・・・夢、ですか?

 何を突然」





「いいから答えろ。

 俺が聞いてみたかっただけだ」





奥州を纏める長である男、伊達政宗に正面から見据えられ突然の質問には目を見開いた。

しかし、政宗に気圧されるわけでもなくあくまでもマイペースには答えを導き出すべく人差し指を唇に当てながら

宙を見つめ、答えを模索する






「んー・・・そうですねぇ・・・」





「さっさとしろ」





「そう、急かさないで下さい」





急かす政宗をあしらいつつ、はあくまでもマイペースに考え続ける

うーんと唸りを上げながら考えながらも、は政宗に向かって質問を返す形で言葉を切り出した。






「えっと・・それじゃあ、政宗様には夢があるんですか?」






「あ?俺か?」






政宗はの質問に、今まで寝そべっていた畳から勢いよく起き上がり

政宗を前に正座をしていたにずいっと顔を近づけ、口元に笑みを浮かべて言い放つ






「俺のDreamは勿論
 
 この乱世を終わらせ俺の手で天下統一を果たす事だ!」





熱く語る政宗を前に、目をぱちくりさせていただが

政宗の言葉にふっと、笑うと先程の政宗の問いに答えるべく口を開く





「でしたら、政宗様

 私の夢は貴方の夢を成就させる事です」





「What?」





対するの答えに、今度は政宗が隻眼を見開く

は目の前の呆けた顔の政宗に微笑みながらも言葉を続けた




「貴方様の夢を成就させる為、戦う事が私の夢です」





「Ah−・・なんっつーか、おもしろみのねぇ夢だな」




「そうでしょうか?」




ガシガシと頭を掻きながら言う政宗に、やはり微笑みながらは言う





「私にとってコレは立派な夢ですよ

 私の恩人である政宗様の為に戦えるというなら、これほど嬉しい事はありません

 
 たとえ、それで命を落としても」




政宗はの最後の言葉に反応し、ドガッとやや乱暴に畳に胡坐を掻いて座りなおす

突如機嫌が悪くなった様子の政宗に、はきょとんとした顔をしている

目を丸くしているの顔を見つめ、政宗は言葉を切り出した





「はっ!なんだそりゃぁ、笑えねぇJokeだぜ

 話しにもなんねぇな」






「え・・・」






「俺の為に死ぬのが本望だぁ?

 ふざけんな」





政宗の声のトーンと、発される言葉に徐々には肩を竦める

政宗が怒っている、怒らせてしまった

その事実がの心を締めつける


しかし、続いて発せられた政宗の言葉はの心を締め付けるものでは無かった





「誰が、お前を死なせるか」





「え・・・?」





「誰が、お前を死なせるか

 俺1人で成し遂げた所で意味がねぇ


 横にお前がいなくちゃ、俺の夢は終わるんだよ

 俺の夢を成就させるのが夢だってんなら」



 


俺の為に、生きろ

(分かったか)(・・・はい!)













あとがき

なんだかやりたい放題

本当に最近小説がかけないのです・・・(泣)