「うあ・・・ちょっとコレは・・・」


今しがた返された答案を眺め、思いっきり苦い顔をする

英語のテスト、点数49・・・

平均は57。

決して高くは無いハズのその点数が、英語が苦手な私にとって物凄く高い壁に見える。

過去分詞?第2文型?現在完了形?大過去?

そんなの分かるわけ無いじゃん!!


「Hey、。どうしたんだ?」


英語のテストを握り締めて、英語に対する憤りを積み重ねていると後ろから声を掛けられる

くるりと首だけ振り返れば、予想通りの声の主

伊達だ。


「・・英語のテストが最悪だったの」


「あー・・・お前English苦手だしな」


伊達の問いかけにぺらりとテストを見せながら言うと、伊達はうんうんと納得しながら私のテストを眺める


「伊達はいくつだったの?」


「Ah?俺か?

 俺は89だ」


「は!?なんでそんなに高いのっ!?

 おかしい!おかしいから!」


伊達のテストの点数を聞かされ、驚く私。

伊達に日頃から英語交じりの喋り方している訳ではないようだ


「おかしくねぇよ。今回のテストなんかVery easyだったろうが」


「簡単だったらそんなにヤバイ点数取らないわよ」


と、言いながら盛大にため息を付く

他のテストは平均を上回っているというのに、どうしてこうも外来語だけが出来ないのか

単語・文法をどうやって憶えようかと、悶々と考えを巡らせていると


「なぁ、お前Science得意だったよな」


と、伊達が問いかけてくる

突然の質問に、私は驚いたが取り敢えず頷いてみせる

そうなのだ、理科や数学などは得意で簡単に解けるのだ

現に今回のテストでは平均を30点近く上回ってみせた


「じゃあ、俺がお前にEnglishを教えてやるから、かわりにScience教えろ」


それでおあいこだ、と伊達は言う。

それは別にいいのだが・・・そこまで伊達は理科が苦手だっただろうか?

でも、まぁ、教えてくれるというのなら、いいか




スタディ・スタディ

(お前だから教えてやるんだ、気付けよな)